絵のない絵本~幸せフクロウのマーピー第2羽
マーピーはあわてて妖精を
手のひらに乗せました
「ごめんぬ‼ごめんね‼ボクが蹴っちゃったから……」
マーピーの目から涙がポロポロ流れ落ちます
「マーピー違うのよ。マーピーのせいじゃないの……これは寿命なの……私はマーピーが大好きよ。だって優しくて良い子だもの……」
「ボクは良い子なんかじゃない‼君を傷つけた……うわ~ん」
「マーピーは優しいわ……だって私を育ててくれたじゃない……毎日話しかけてくれたでしょ……だから私こんなにキレイに咲くことができたのよ……だから、もう泣かないで……」
そう言うと、お花は枯れ
妖精は
マーピーの手のひらの中で
静かに消えてってしまいました……
「ひどい事たくさん言って、たくさんしてごめんなさい‼ホントは嬉しかったのに……ボクの事すきって言ってくれて嬉しかったのに……うわ~ん」
マーピーは
たくさん、たくさん、たくさん
泣きました
たくさん泣いて
泣きながら毎日枯れた花に水をやり
話しかけ続けました
そうして
新月だったお月様が満月になるころ……
もう誰も傷付けない
こんな思いをするのも、させるのも
もう、嫌だ……
「お月様どうかボクにもっと勇気を下さい。強い心になります‼」
そう言うと
満月にに照らされた
枯れ果てたお花から
種がキラキラと落ちたのでした……
つづく❇